CVCの設立/立ち上げステップ:4つの重要ポイント

2024
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コラム

CVCの立ち上げステップ:4つの重要ポイント

コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の立ち上げは、企業にとって戦略的に重要な取り組みです。以下に、立ち上げに向けた各ステップの詳細とベストプラクティスを解説します。

FIRST CVCではCVCの設立や立ち上げ支援などを行っていますので、CVCの設立検討でお悩みの方はご連絡ください。

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  1. 業界調査: 最新の技術動向やスタートアップの状況を把握し、投資機会を特定します。
  2. 投資目的整理: 戦略面と財務面から明確な目標を設定し、一貫した投資戦略を確立します。
  3. スキーム検討: 直接投資やLP出資など、適切な投資スキームを選択し、実行計画を立てます。
  4. 組織人事制度の検討: 効果的な意思決定プロセスと事業連携を可能にする組織体制を構築します。

1. 業界調査

業界調査は、CVCの立ち上げにおいて最初に行うべき重要なステップです。これには以下の活動が含まれます:

  • ターゲット業界のリサーチ
  • スタートアップへのインタビュー
  • 同業のCVCでの事例調査

なぜ重要か

業界調査は、自社と関連のある業界での技術動向や注目されているスタートアップを把握するために不可欠です。これにより、以下のメリットが得られます:

  1. 投資機会の特定:最新の技術トレンドやイノベーションを理解することで、有望な投資先を見つけやすくなります。
  2. リスク軽減:業界の動向を把握することで、投資リスクを軽減できます。
  3. ネットワーキング:スタートアップへのインタビューや他のCVCの事例調査を通じて、人脈を構築できます。
  4. 差別化:競合他社の動向を把握することで、自社CVCの独自性を確立しやすくなります。

2. 投資目的整理

投資目的の整理は、CVCの方向性を決定する上で重要です。戦略リターンを重視するCVCが多いという印象を持つ方も多いと思いますが、当社調査では明確な事業シナジーがなくても投資するCVCが多いという結果が出ています。(シナジー前提でない投資が可能77%) このステップでは以下を行います:

  • 戦略面と財務面の両面から中長期の目標を設定
  • 各年ごとの定量/定性的な目標を出資計画に落とし込む

なぜ重要か

明確な投資目的を持つことは、以下の理由から重要です:

  1. 一貫性の確保:組織全体で一貫した投資戦略を維持できます。
  2. 意思決定の効率化:明確な目標があることで、投資判断がスムーズになります。
  3. パフォーマンス測定:設定した目標に対して、CVCの成果を評価しやすくなります。
  4. リソース最適化:目的に沿ってリソースを適切に配分できます。

3. スキーム検討

投資スキームの検討は、CVCの実行フェーズに向けた重要なステップです。ここでは以下を行います。代表的な投資スキームのメリット・デメリットについては下記ページでも解説していますので、参考にしてください。

代表的な投資スキームについて

  • 直接投資や二人組合などの各スキームごとの方針や予算についての検討
  • 担当者のスキルを考慮した事業立ち上げのジャーニーマップ作成

なぜ重要か

適切なスキームを選択することは、以下の理由から重要です:

  1. リスク管理:各スキームのリスクとリターンを理解し、適切に管理できます。
  2. スキルマッチング:担当者のスキルセットに合わせたスキームを選択することで、効果的な運営が可能になります。
  3. 段階的成長:ジャーニーマップを作成することで、CVCの段階的な成長計画を立てられます。

4. 組織人事制度の検討

最後に、組織人事制度の検討は、CVCの持続的な成功のために重要です。特にトップの意思決定を引き出した上で、投資意思決定を行える体制を構築する必要があります。

  • 投資の意思決定プロセスの設計
  • 実行性の高い事業連携にむけた制度設計

なぜ重要か

適切な組織人事制度を構築することは、以下の理由から重要です:

  1. 迅速な意思決定:明確な意思決定プロセスにより、投資機会を逃さず迅速に対応できます。
  2. 利益相反の回避:適切な制度設計により、親会社との利益相反を防ぐことができます。
  3. 人材確保・育成:CVCに適した人材を確保し、育成するための基盤となります。
  4. シナジー効果の最大化:事業部門との連携を促進し、投資先とのシナジー効果を最大化できます。

下記の当社調査でも経営層のコミットメントが高い仕組みやコミュニケーションをとれている方がリーディングCVCの割合が高いことがわかります。

5. まとめ

CVCの立ち上げは複雑なプロセスですが、これら4つのステップに焦点を当てることで、企業は持続可能で成功するCVCを構築する強固な基盤を作ることができます。各ステップを丁寧に実行し、必要に応じて専門家の助言を得ることで、CVCを通じた企業価値の向上と競争力の強化が期待できます。

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