CATALYST 特集
大気から飲料水を生成する技術(AWG)を持つ注目スタートアップ
深刻化する水不足や災害時の水源確保といった課題に対し、空気中の水分から安全な飲料水を生成する「大気水生成(AWG)」技術が注目されています。本特集では、独自の技術を用いて空気から水を創り出すシステムを開発・提供する、持続可能な社会の実現に貢献するスタートアップを紹介します。
地球規模での水不足や気候変動に伴う水源の確保が深刻な課題となる中、大気中に含まれる水分を回収して利用可能な水を生成する技術が大きな注目を集めています。従来の大気水生成技術は、取り込んだ空気を冷却して結露させる方式が一般的でしたが、稼働に伴う消費電力の大きさや、低湿度・低温度の乾燥地域における水生成効率の低下といった技術的・環境的な課題を抱えていました。
こうした課題に対し、近年では新素材を用いた吸着方式の導入や、高度なろ過・殺菌システムの統合など、多様なアプローチによる技術革新が進んでいます。これにより、エネルギー効率の劇的な向上や、過酷な環境下での安定稼働、さらには生成された水の安全性確保が実現されつつあります。
本特集では、大気からの水生成分野において独自の強みを持つスタートアップ2社を紹介します。特殊な金属有機構造体(MOF)を活用して省エネと乾燥地対応を両立させる企業や、多段階のフィルターと殺菌処理により安全で付加価値の高い飲料水を提供する企業など、それぞれの技術的特徴や他社との違いを解説します。次世代の水インフラを担う革新技術の最前線をご覧ください。
サステナウォーター株式会社
空気から、きれいな水をいつでも、どこでも
同社は、吸湿剤を用いて空気中の水分を収集する「Desiccant(吸湿剤)方式」を採用しています。最大の特徴は、特殊な吸着材である「金属有機構造体(MOF)」を活用している点です。これにより、従来の冷却結露方式と比較して数分の一という高い省エネ性能を実現。さらに、低湿度・低温度の乾燥地域でも稼働できる優れた環境対応力と、高い水生成効率を両立させています。
サステナウォーター株式会社の詳細データを見る株式会社EcoloBlue
空気から水を作る
同社は、空気を取り込んで冷却・凝縮させる大気水生成技術を展開しています。強みは、2層エアーフィルターや活性炭、UV照射、逆浸透膜(RO)フィルターを組み合わせた高度なろ過システムと3回の殺菌処理です。ウイルスや有害化学物質を除去して純水に近い安全な飲料水を生成できるほか、ミネラル添加や水素水・炭酸水の生成機能も備えています。
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