CATALYST 特集
光量子コンピュータ開発に挑む注目スタートアップ
計算速度の飛躍的な向上や省電力化が期待される光量子コンピュータ。本特集では、独自の光量子技術を用いたコンピュータ開発や、関連する量子ネットワーク技術の社会実装を目指す注目のスタートアップ企業を紹介します。
量子コンピュータの実用化に向けて、様々な方式の開発が進められています。従来の超電導方式などは極低温環境を必要とするなどの課題を抱える中、光技術を活用したアプローチが注目を集めています。光を用いることで、常温動作の実現や、既存の光通信技術との親和性を活かしたスケーラビリティの確保など、実用化に向けた多くのメリットが期待されています。また、量子計算の処理能力向上だけでなく、情報を安全に伝送する量子通信分野においても、光技術は不可欠な要素となっています。
本特集では、光技術を駆使して量子分野の課題解決に挑む先進的なスタートアップ3社を紹介します。常温動作と高い拡張性を両立する光量子コンピュータの開発企業、イオントラップと光ネットワークを融合させた分散型アーキテクチャを提唱する企業、そして長距離量子通信の鍵となる量子中継技術を開発する企業を取り上げます。それぞれの独自アプローチから、次世代の計算・通信基盤を支える光量子技術の最前線を探ります。
OptQC株式会社
光量子技術で、持続可能な社会基盤を築く
OptQC株式会社は、常温・常圧で動作する光量子コンピュータの開発を手がけるスタートアップです。超電導方式などで必須となる大規模な極低温冷却装置を不要とすることで、省電力かつコンパクトなシステム構築を可能にします。さらに、実績のある光通信の多重化技術を応用することで、量子ビットの拡張性を高め、産業応用レベルである100万量子ビット規模への到達を目指しています。
OptQC株式会社の詳細データを見るQubitcore株式会社
沖縄科学技術大学院大学(OIST)発のディープテック・スタートアップ
Qubitcore株式会社は、沖縄科学技術大学院大学発のスタートアップで、独自の分散型量子計算アーキテクチャを開発しています。高い計算精度と安定性を持つイオントラップ方式の量子プロセッサを、光ファイバーを用いた光ネットワークで相互接続するアプローチを採用。個々のプロセッサの強みを活かしながら、従来困難だった大規模化を克服し、誤り耐性型汎用量子コンピュータの実現を目指します。
Qubitcore株式会社の詳細データを見るLQUOM株式会社
絶対安全な量子インターネットの社会実装を目指す横浜国立大学発のスタートアップ
LQUOM株式会社は、長距離量子通信の実現に向け、量子中継システムの開発に取り組む企業です。光ファイバー内の伝送損失や量子情報の複製不可能性という課題に対し、光子そのものを長距離伝送するのではなく、区間ごとに生成した「量子もつれ」を中継器で繋ぎ合わせる技術を開発。量子の状態を壊さずに情報を遠隔地へ転送する、安全な量子通信網の構築に貢献しています。
LQUOM株式会社の詳細データを見る関連特集
量子インターネットの注目スタートアップ特集
量子コンピュータの実用化に伴い、通信の安全性を飛躍的に高める次世代の通信インフラ「量子インターネット」への注目が集まっています。本特集では、長距離量子通信技術の開発や社会実装に挑む、量子インターネット領域の注目スタートアップを紹介します。
1社
量子コンピューティングの注目スタートアップ特集
次世代の計算技術として期待される量子コンピューティング分野において、独自の技術やサービスを展開する注目のスタートアップを紹介します。光量子技術やイオントラップ技術を用いたハードウェア開発から、数理最適化を組み合わせたハイブリッド型クラウドサービスまで、最先端の取り組みを行う企業を掲載しています。
3社
量子計算誤り耐性(FTQC)の実現に挑む注目スタートアップ
量子コンピュータの実用化において最大の難関とされる「誤り耐性(FTQC)」の実現に向け、独自のアーキテクチャやソフトウェア開発に取り組むスタートアップを紹介します。材料開発や創薬などの産業応用を見据え、次世代の計算基盤技術をリードする企業の取り組みをまとめました。
3社
核融合発電の注目スタートアップ特集
脱炭素社会の実現に向け、究極のクリーンエネルギーとして期待される核融合発電(フュージョンエネルギー)。本特集では、独自の核融合炉開発や関連技術の社会実装に挑む注目のスタートアップ企業を紹介します。国内外で研究開発を加速させる企業の最新動向に迫ります。
7社