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CATALYST 特集

間葉系幹細胞の培養・応用技術に挑む注目スタートアップ

再生医療や細胞治療の分野で高い注目を集める間葉系幹細胞(MSC)。本特集では、独自の分離・培養技術を用いて高純度な幹細胞を安定供給する技術や、間葉系幹細胞を活用した難治性疾患向けの細胞医薬品開発に取り組む注目のスタートアップ企業を紹介します。

掲載 5最終更新: 2026年6月11日

間葉系幹細胞(MSC)は、優れた分化能や組織修復能を持つことから、再生医療の実用化において極めて重要な役割を担っています。しかし、従来の培養・分離プロセスにおいては、細胞の不均一性や不純物の混入、製造コストの高さ、そして移植後の生着率や免疫拒絶反応の制御といった技術的・実用的な課題が指摘されてきました。これらの課題を克服するため、現在、細胞の純度を極限まで高める技術や、効率的な分化誘導、他家・自家細胞の特性を活かした多様なアプローチの開発が急速に進んでいます。

本特集では、間葉系幹細胞の培養・応用技術において独自の強みを持つスタートアップ5社を紹介します。超高純度な細胞の分離技術から、低分子化合物を用いたシート化、他家細胞による安定供給、自家細胞による長期生着、さらにはiPS細胞技術との組み合わせまで、各社が挑む革新的なアプローチとその技術的特徴に迫ります。

1

株式会社PuREC

再生医療・細胞治療の産業化を通じて、難治性疾患に苦しむ患者へ新たな治療法を届けること

島根大学発の独自技術により、夾雑細胞を一切含まない超高純度な間葉系幹細胞「REC」を分離・培養する技術を有しています。従来の分離法とは異なり、極めて均一で高品質な細胞集団を効率的に製造できるため、治療効果の安定化や製造コストの低減に貢献します。再生医療の実用化を加速させる基盤技術として期待されています。

株式会社PuRECの詳細データを見る
2

カノンキュア株式会社

これまで有効な治療法がなかった肝硬変の未来を拓くことをミッションに掲げ、肝疾患領域の細胞治療・創薬研究を通じて医療イノベーションを目指している。

患者自身の骨髄由来間葉系幹細胞に、独自開発の低分子化合物「IC-2」を加えて肝細胞へ分化誘導し、シート状に加工する「肝細胞シート」技術を開発しています。これを肝臓表面に直接貼り付けることで、肝硬変の原因である線維化を抑制・減少させ、肝再生を促します。直接的に肝線維を減少させる世界唯一の技術として注目されます。

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3

サンバイオ株式会社

再生医療の開発を通して、患者さんをはじめとしたステークホルダーの皆さまへ価値を提供する

他家由来の骨髄間葉系幹細胞を加工・培養した再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」(SB623)を開発しています。移植された細胞が神経栄養因子などを分泌し、脳本来の再生能力を引き出す「トロフィック効果」により運動機能の改善を促します。他家細胞を用いることで、均質な製品の大量生産と安定供給を可能にしている点が特徴です。

サンバイオ株式会社の詳細データを見る
4

ヘリオス

「生きる」を増やす。爆発的に。

iPS細胞と体性幹細胞の2つの技術プラットフォームを展開しています。体性幹細胞分野では、骨髄由来の間葉系幹細胞を用いた「HLCM051」を開発し、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や脳梗塞急性期を対象とした治療法の確立を目指しています。iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞や遺伝子編集eNK細胞の開発と並び、幅広いパイプラインが強みです。

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5

株式会社RAINBOW

脳の再生医療で『治らない』を『治る』に。– 世界のQOLを、もう一段上へ –

脳梗塞慢性期の治療を目指し、患者自身の細胞を用いた自家骨髄間葉系幹細胞「HUNS001」を開発しています。自家細胞を使用するため免疫拒絶反応のリスクがなく、投与後に脳内へ長期間生着させることが可能です。これにより、数ヶ月から1年以上を要する神経ネットワークの再生を促し、既存治療のない慢性期の機能回復に挑んでいます。

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