CATALYST 特集
脊髄損傷の再生医療に挑む注目スタートアップ
脊髄損傷は、これまで有効な治療法が極めて限定的であり、患者のQOL向上に向けた新たなアプローチが強く望まれてきました。近年、iPS細胞や幹細胞技術などの進歩に伴い、損傷した神経を再生させる革新的な治療法の研究開発が進んでいます。本特集では、脊髄損傷の再生医療や創薬に取り組む注目のスタートアップ企業を紹介します。
脊髄損傷をはじめとする中枢神経系の損傷や障害は、一度失われた神経ネットワークの修復が極めて困難であり、画期的な治療法の確立が強く望まれてきました。近年、幹細胞技術の進展に伴い、損傷した神経機能を再生させるアプローチが活発化しています。しかし、移植細胞の安全性確保や腫瘍化リスクの低減、効率的な分化誘導、さらには拒絶反応の回避など、実用化に向けて克服すべき技術的課題は少なくありません。
本特集では、こうした課題に独自の技術力で挑むスタートアップを紹介します。安全性と倫理的ハードルをクリアした独自の神経幹細胞様細胞や、極めて高い分化効率を誇るヒト神経幹細胞、患者自身の細胞を用いた拒絶リスクのない治療法など、細胞製剤の進化が目覚ましいです。さらに、iPS細胞を用いた創薬スクリーニングや、生体モデルを活用した効率的な評価技術、さらには微小重力環境の再現や歩行支援といった周辺技術まで、多角的な視点から神経再生医療の未来を切り拓く最前線に迫ります。
リジェネフォーティー株式会社
再生医療技術で開発した新しい神経幹細胞で脊髄損傷患者を治療、QOLを改善し社会参加と幸福な生活を実現
間葉系幹細胞から独自の「NEcST細胞」を作出する技術を保有しています。この細胞は神経への分化能と修復因子を分泌する能力を併せ持ち、主に脊髄損傷治療薬として開発されています。iPS細胞やES細胞に比べて腫瘍化リスクが低く、受精卵を使用しないため倫理的課題もクリアしています。さらに、より広い疾患を対象とした「X4N細胞」の研究開発も進めています。
リジェネフォーティー株式会社の詳細データを見る株式会社ケイファーマ
慶應義塾大学医学部発のバイオベンチャー
iPS細胞から高品質な神経細胞を安定的に分化誘導する基盤技術に強みを持ちます。この技術を応用し、患者由来の細胞で病態を再現して高精度な創薬スクリーニングを行う「iPS創薬事業」と、iPS細胞由来の神経前駆細胞を移植して神経機能の再生を目指す「再生医療事業」を展開しており、研究から臨床、事業化までを一貫して推進しています。
株式会社ケイファーマの詳細データを見る株式会社RAINBOW
脳の再生医療で『治らない』を『治る』に。– 世界のQOLを、もう一段上へ –
患者自身の骨髄間葉系幹細胞を用いた製品「HUNS001」を開発しています。自家細胞を使用するため免疫拒絶反応のリスクを回避でき、投与された細胞が脳内に長期間生着するのが特徴です。これにより、時間を要する神経ネットワークの再生を促すことが可能となり、これまで有効な治療法が乏しかった脳梗塞慢性期における機能回復を目指しています。
株式会社RAINBOWの詳細データを見るスカイファーマ株式会社
治療が困難だった脊髄の損傷・緑内障などの病気を安価で安全性の高い治療薬によって多くの人々を笑顔にし東北地方全体の経済活性化に貢献します
ゼブラフィッシュを用いた独自の創薬プラットフォーム「Z-FIT」を展開しています。発生段階の胚の特定部位に化合物を局所注入し、生体内で直接薬効を評価する技術です。標的分子ではなく個体の表現型の変化を評価することで、従来のスクリーニングにおけるコストや正確性、偽陰性の課題を克服し、創薬プロセスの高速化に貢献します。
スカイファーマ株式会社の詳細データを見る株式会社スペース・バイオ・ラボラトリーズ
医科学研究開発による創造性・独創性を商品に変える会社
重力制御技術と歩行支援技術の2つのコア技術を有しています。3次元クリノスタットの原理を用いて地上で高精度な微小重力環境を再現する装置「Gravite®」を提供するほか、医工連携により開発された軽量小型の歩行支援装置「RE-Gait®」を展開。足圧センサーを起点に足首の動きを電動アシストし、リハビリテーションを支援します。
株式会社スペース・バイオ・ラボラトリーズの詳細データを見る株式会社オリゴジェン
治療法のない神経疾患で苦しむ多くの患者に新しい治療法を提供すること
オリゴデンドロサイトへ99%以上という極めて高い効率で分化する新規ヒト神経幹細胞「OligoGenie」を保有しています。ES細胞やiPS細胞由来の細胞と比較してがん化リスクが極めて低い体性幹細胞であり、高い安全性と低製造コストを両立しています。この細胞と大量培養技術を強みに、神経の信号伝達を助ける髄鞘の形成を促します。
株式会社オリゴジェンの詳細データを見る関連特集
脳梗塞の再生医療・細胞治療に取り組む注目スタートアップ特集
脳梗塞は多くの患者に後遺症をもたらす中枢神経系疾患であり、失われた神経機能を回復させる新たな治療法が強く望まれています。本特集では、iPS細胞や幹細胞などの再生細胞技術を用いて、脳梗塞の急性期や慢性期における革新的な治療薬・治療法の開発に挑む注目のバイオベンチャーをご紹介します。
6社
神経幹細胞創薬の注目スタートアップ特集
脳神経疾患や脊髄損傷などの難治性疾患に対し、神経幹細胞やiPS細胞などの幹細胞技術を活用した創薬・再生医療の開発が進んでいます。本特集では、独自の幹細胞技術や神経再生アプローチを用いて革新的な治療法の確立に挑む、注目のバイオスタートアップを紹介します。
4社
間葉系幹細胞の培養・応用技術に挑む注目スタートアップ
再生医療や細胞治療の分野で高い注目を集める間葉系幹細胞(MSC)。本特集では、独自の分離・培養技術を用いて高純度な幹細胞を安定供給する技術や、間葉系幹細胞を活用した難治性疾患向けの細胞医薬品開発に取り組む注目のスタートアップ企業を紹介します。
5社
自己抗体除去療法に取り組む注目スタートアップ
自己免疫疾患の新たな治療アプローチとして期待される自己抗体除去療法。本特集では、病原性を持つ自己抗体の探索や、それを標的とした革新的な治療法の創出に挑む注目のスタートアップ企業を紹介します。
2社